その彼
雨の日も槍の日も、いつもこのベンチに座って本を読んでいる。グリーンのジャケットとスラックス。硬く引き締まった身体。日本人のものとは違う肌の色。この街の誰もが彼を知っている。
彼の読んでいる本には「NARUSE」と書いてある。そんなに面白い本なのだろうか。
炎天下での読書、ご苦労さんです。アクエリアスを置いてみたが、微動だにせずに本を読み続けていた。彼と比較できるのは二宮尊徳しかいないだろう。
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